馬毛島の軍事基地化を許すな!

馬毛島の現状。FCLP基地化が懸念される(https://www.youtube.com/watch?v=oqA60OsS8NM)


馬毛島への米軍空母艦載機陸上離着陸訓練(FCLP)基地建設を最大争点にした西之表市長選と西之表市議選が1月31日に実施され、基地反対を掲げる現職市長の八板俊輔氏が当選した。いっぽう市議選は反対と賛成の議員数が拮抗することになった。

改めて馬毛島の軍事基地への策動について確認しておこう。馬毛島(まげしま)は、種子島の西方約12キロにあり、鹿児島県の西之表市に所属している。世界遺産の屋久島からは40キロの位置にある。面積は8.2平方キロで、島固有の「マゲシカ」が生息し、またウミガメやトビウオなど来たりと周囲も豊かな自然を育んできた。

一時は人も住み小中学校の分校も設けられたが、1980年には無人の島となる。2007年に米軍の夜間離着陸訓練場(FCLP基地)の候補地であると新聞で報道された。それまで違法の疑いがある滑走路などの開発工事を政府が黙認してきた理由が明らかとされた時でもあった。

しかし馬毛島の管轄である西之表市では、2012年に住民たちが地元の反対の意見を尊重してほしいと防衛省に要請した。基地反対の嘆願書には馬毛島に隣接する四市町の選挙民の57%にあたる2万5798人が署名した、という(『転換期の日本へ』ジョン・W・ダワー ガバン・マコーマック NHK出版新書 2014年)。

日本政府は2019年11月に馬毛島を所有する地権者と水面下で交渉を続け、160億円という値段(国による土地評価額は45億円)で、馬毛島の大部分を買いとることに合意し、遮二無二FCLP基地建設を進めてきた。そして環境アセスメントが入ろうという段階である。

これについてはYou Tube「デモクラシータイムス」の「半田滋の眼 No.29」で解説動画があるのでそれを紹介したい。また、八板俊輔市長が「馬毛島を、知っていますか」という訴えを雑誌「世界」(2021年2月号 岩波書店)に寄稿しているので参照願いたい。

■「菅お得意のアメとムチ 馬毛島反対の地元に降りかかる圧力」半田滋の眼 No.29

左は馬毛島施設配置案、右は発着訓練騒音の予想図

左は馬毛島施設配置案、右は発着訓練騒音の予想図。赤い線は夜間訓練の飛行経路(https://www.youtube.com/watch?v=oqA60OsS8NM)


空母艦載機離着陸訓練(FCLP)の説明図

空母艦載機離着陸訓練(FCLP)の説明図
https://www.youtube.com/watch?v=oqA60OsS8NM)

馬毛島全体を基地化してしまう、という防衛省の計画ですが、米軍の規定では午前3時まで離発着訓練をするという。騒音で眠れないということになるでしょう。連続発着訓練はタッチアンドゴーという、それは凄まじいものです。

空母というのは300メートルしかないので、着艦できないと飛び上がってゆく。全速力で降りてきて、それだと止まれないのでフックに引っ掛けて止めてもらう。上がったり降りたりするのも命がけの状況です。

そのような飛行技術を身につけるには地上の訓練所がどうしても必要です。米国は広大な土地があるので騒音の被害がでないところでできます。

米国と日本政府で馬毛島に訓練基地をつくることで合意し、米軍と自衛隊の訓練基地と考えているようで、自衛隊も連続発着訓練をおこなう予定です。

西之表市長は反対の意思表示をしている。防衛省はどうでるのか、沖縄の辺野古移設と同じように強引に進めるでしょう。

心配されるのは日本政府が自治体に対して、米軍や自衛隊が来ることによる交付金や環境整備費を払わないという、ことになりはしないか。賛成している隣町にお金を出すようなことをしてくるかもしれない。

交付金によって懐柔し、事を進めようとするだろう

交付金によって懐柔し、事を進めようとするだろう。それが菅氏のやり方(https://www.youtube.com/watch?v=oqA60OsS8NM)


交付金は指定をするだけで、10%を出して、環境影響評価で25%を出す、という規定がありますが、八板市長に対しては防衛省は答えていません。

防衛省は馬毛島の土地を購入している以上は指定しているわけで、協力しないと交付金を算定できない、という。過去には辺野古新基地をめぐり、稲嶺市長(2012年)に対して、防衛省を米軍再編交付金約16億を「不交付」することに決めて、困らせた例がある。

菅義偉官房長官は15年には区長に対して補助金を支出、そして稲嶺氏が破れると、防衛省は一点して名護市への再編交付金を支払いへ。いうことを聞かない市町は出さないで区長には出さないという(札束で頬を叩く、わかりやすい例でしょう:本田)。
(【半田滋の眼 NO.29】菅お得意のアメとムチ 馬毛島反対の地元に降りかかる圧力)https://www.youtube.com/watch?v=oqA60OsS8NM

この問題は馬毛島が属している鹿児島県の西之表市だけの問題ではなく、日本国民の問題であり、日本国憲法の問題でもある。憲法の上にあるといわれる「日米地位協定」や自衛隊と憲法の矛盾を見なくてはならない。
(本田一美)