移民・外国人、そして差別・排外を消費・産業化をしていく

映像でプレゼンテーションしながらおこなわれた
7月19日(日)13時より早稲田大学で「シンポジウム:極右、排外主義と移民をめぐる現在地」が開催された。主催は早稲田大学人間科学学術院。
プログラムは以下の通りで、最後に『曖昧な弱者の時代』(岩波新書)の著者でもある伊藤昌亮氏のコメントがあり、質疑応答がおこなわれた。
ホール・ナタリーアン(カーディフ大学)
「反左主義とレイシズム」
田辺俊介(早稲田大学)・永吉希久子(東京大学)
「日本における排外主義の推移と変化:量的調査データを用いた検証」
ロメオ・マルカントゥオーニ(早稲田大学)
「解かれた極右の封印:陰謀論から排外主義へ、そして何処へ」
松谷満(中京大学)
「参政党投票層の特徴と変化:2024?2026年選挙調査データの分析」
倉橋耕平(創価大学)
「排外主義とメディア文化」
具裕珍(国際基督教大学)
「右派運動と「一強」政党の運動化:自民党と日本会議を中心に」
遠藤十亜希(早稲田大学)
「「入管問題」から「外国人問題」へ:問題の政治化と移民管理政策への作用」
樋口直人(早稲田大学)・稲葉奈々子(上智大学)
「ヘイト産業複合体の出現:川口のクルド人排斥をめぐって」
総じて参政党などの登場を極右のエポックとして捉える視点があった。それが排外主義と結び付き、自民党もそれに影響されて高市政権を招いたということだろうか。
倉橋耕平氏は「排外主義とメディア文化」という報告で、小野田紀美氏の例を挙げ、彼女が注目されたのが二重国籍問題で蓮舫を攻撃して、犬笛というコミニュケーション技法を形成していったという。
彼女はSNSの排外的投稿で2022年はもっぱら反中国のテーマだったが、2023年はクルド、土地売買、パーティ券、生活保護とテーマが広がった。そして、主張を論じるに当たり「外国人だから問題にしているのではない、違法だから…」「排外主義ではない」とエクスキューズしているという。いずれにしても事実を隠蔽してバズるため排外的問題として焦点化させていて、継続して注視すると語った。
具裕珍(クユジン)氏は昨今の状況には既視感があると指摘。1990年代の歴史修正主義、2016年の安倍政権と日本会議を振り返る。政党が運動を取り入れ、参政党は運動政党として存在。日本会議は保守市民を育成、さらに極右、右派市民も…。それが皇室典範改正の現在につながるという。
遠藤十亜希氏は移民問題の政治化を論じ、維新の会がクルド問題をとりあげて、地域の問題が政治問題とされ、入管問題を不法滞在・不法労働、さらに「外国人問題」として成立させ、危機を継続させて問題化してゼロプランを自民党が主張、そしてパッケージ化したと語る。
(編集部)

従来のメディアやネットによりヘイトの消費・利益を得る環境ができががっていることを示す
