ホルムズ海峡に自衛隊を送るな!米国の有志連合に反対しよう

米“強硬派”来日 ホルムズ有志連合へ協力要請か、と米国ボルトンと日本側との協議の模様を伝える報道 ([テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp19/07/22)

イランと米国の核合意から米国は18年5月に一方的に離脱した。その後はイランに対して経済制裁を発動し、イランの反発により両国の対立が激化していた。ホルムズ海峡の近くで5月以降、日本企業が運航するタンカーを含めて何者かによる攻撃が相次いだ。

米国は証拠を示さずイランの仕業と非難し、さらにイラン沖・ホルムズ海峡などの航行の安全確保のため有志連合を結成するとしている。

米軍のダンフォード統合参謀本部議長は9日、ホルムズ海峡などの船舶の安全を確保するため、同盟国などと有志連合の結成をめざす方針を示した。ダンフォード氏によると、参加国が自国の船舶を護衛することを想定。米軍は指揮統制や情報収集などにあたるとみられる。(朝日新聞 2019年7月12日)
https://www.asahi.com/articles/ASM7C66MHM7CUTFK019.html

そんななかボルトン大統領補佐官(国家安全保障担当)が来日し、中東で船舶を護衛する有志連合構想について7月22日に河野太郎外相、岩屋防衛大臣らと協議した。

ボルトン氏は米国が同盟国に参加を呼びかけているホルムズ海峡などを航行する船舶警護のあり方を協議したようだ。米側は有志連合をめぐり(1)民間船舶の護衛は各国が担う(2)米国は指揮統制や情報提供などで後押しする――との基本方針を示している。(略)政府内では海上自衛隊の艦船や航空機を派遣する場合、自衛隊法に基づく「海上警備行動」の発令が有力視されている。ただ保護の対象は日本関連の船舶に限られ、各国と共同で海域を守るには制約が大きい。

2016年施行の安全保障関連法は「重要影響事態」や「存立危機事態」など様々な自衛隊の活動を定めるが、現状で危機がそこまで切迫しているわけではない。現行法で対応が難しければ、新たな法整備も検討しておくべきだ。(日経新聞 2019/7/22)
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO47634500S9A720C1SHF000/

こうした動きに対して、「琉球弧自衛隊配備反対アクション」は7月22日(月)19時より首相官邸前で「イラン侵略戦争許さない~ホルムズ海峡に自衛隊を送るな!」と抗議行動をおこなった。

そして<有志連合は誤りだ/自衛隊は有志連合に参加するな/自衛隊はジブチから帰ってこい(海賊対策と称してアフリカ東部のジブチに自衛隊基地を置いて活動拠点を拡大中…)>と訴えた。さらに首相官邸へ向けて「ホルムズ海峡に自衛隊を送るな!」「イラン侵略戦争を許さないぞ」「自衛隊海外派兵を許さないぞ」とシュプレヒコールを叩きつけた。

参議院選挙直後ということもあり、世間の耳目もさほど惹かない状況ではあったが、機敏に事態に対応することは重要だと確認し、終了した。

一部マスコミでは、石油確保のため自衛隊の有志連合参加を勧めるジャーナリストに語らせているが、仮に自衛隊が参加した場合はイランとの戦闘状態になる可能性もある。また防衛のためと称して、相手を殺傷する場合もあるだろう、そうなったら取り返しのつかない事態に陥る。

根本原因はイラン・米国間の核合意からの米国による離脱にあり、日本は米国が主張するイランへの非難に迎合することなく、米国に核合意へ戻らせるようはたらきかけ、平和的な外交努力を傾注するべきである。そして批判すべきは米国の軍事的圧力や経済制裁であることを確認したい。
(本田一美)

首相官邸へ向けてシュプレヒコール


帰宅途中の多くの人々へ向けて自衛隊派兵の危険性を訴えた