新たな政治勢力「共同テーブル」誕生！

「野党にはっきりとした目鼻立ちをつける運動が必要」、8月18日、「共同テーブル」という新たな政治勢力（ネットワーク）の記者会見で発起人を代表して評論家の佐高信さんはそう語った。

「共同テーブル」は社会民主党を中心とした「いのちの安全保障確立に向けて非正規社会からの脱却を目指す」ことを理念とするもので、「新社会党や緑の党をはじめ、基本政策が一致するリベラル・革新の、多くの政党・政治団体・市民団体と日本の政治を変えるためにネットワークを強化する」意思を表明し、それを実現する運動、そして具体的には「①非正規社会からの脱却②憲法理念に基づく米国と中国との等距離の平和外交③脱原発の推進」を掲げている（「社会新報」2021.08.20）。

ネットワークの発足を受けて8月28日には星陵会館で「いのちの安全保障を考える―共同テーブルからの提案」というシンポジウムが開かれ、動画も公開された。

白石孝氏の司会により、はじめに佐高信さんが「オリンピック止められないなら戦争を止められない」と危機感を語り、非正規社会の日本の現状を批判し、原発推進・労使協調の労働組合のあり方に疑義を唱え、重心の低い「命の安全保障」の野党をつくっていかなればならない、と締めくくった。

そして植野妙実子（中央大学名誉教授）、竹信三恵子（和光大学名誉教授）、山城博治（沖縄平和運動センター議長）、神田香織（講談師）、各氏パネリストによる報告があり、憲法問題やアフガンの問題、コロナの現状、沖縄の軍事基地化の政府宣伝、福島原発避難民の差別などが話された。

その後はジャーナリストや地域の運動家、議員、研究者、芸術家からネット動画による発言が続いた。最後に福島みずほ（社会民主党党首）、岡崎宏美（新社会党委員長）、漢人あきこ（緑の党・グリーンズジャパン）各氏の連帯あいさつがあった。

漢人あきこ（かんど あきこ）さんの話は、今度の都議会選挙で無所属立候補で当選したが、その過程と市民活動の経験を語り、地域の変革と運動の持続性、幅広く野党などに呼びかけてゆくことの重要さを訴えていた。

この「共同テーブル」についての感想を新社会党に詳しい山王さんから寄せてもらったので掲載したい（編集部）。

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「共同テーブル」のとりくみを熱烈支持する！

　苦節25年、この日を待っていました！　私は社民党、新社会党といった旧社会党勢力を熱烈支持する一市民です。この政治勢力が選挙のたびに後退し、国会議員の数が減っていることに心を痛め、なんとか勢力を挽回してほしいと願っていました。具体的には、国会議員選挙での比例区分野で、共通の名簿で戦うということができないか、それを模索してほしいと常々思っていました。

　そんな中、佐高信氏、白石孝氏、杉浦ひとみ氏、前田朗氏らを中心にして、共同テーブルという枠組みをつくって、次の参議院選挙全国比例区に社民党、新社会党、緑の党の3者で共通の名簿をつくるという構想があり、激しく同意しました。次の参議院選挙は比例区に福島みずほ社民党党首が改選されます。もし、福島党首が落選してしまったらと眠れない夜を過ごしていた私でしたが、この共同テーブル構想で福島党首は再選に一歩近づいたとちょっとほっとしました。

　8月28日の結成総会のユーチューブ動画で拝見いたしましたが、佐高信氏は発言を要点まとめて短く切り上げるのが実に上手ですね。すばらしい名司会だと思いました。そのほかの皆さんの発言も格調高かったです。皆さんもぜひ見てください。再生回数を上げていきましょう。

　そのうえで共同テーブルにいくつかお願いがあります。１つは更なる味方を増やしてほしいということです。28日の動画では、新社会党、緑の党ともに党として共通名簿提案に同意したわけではないということでした。その２党が同意したしてもまだまだ勢力は小さいです。新しく加入していただく勢力として、具体的には連帯ユニオン関生支部や良心的な労働組合、市民運動、あるいは韓国はじめ世界の進歩勢力に声かけしてみてください。

　もう一つは積極的な情報発信、なかでもインターネットでの情報の展開をお願いしたいのです。今インターネットでの情報発信は必須です。フェイスブックやツイッター、インスタグラムでの発信はもちろん、重要なのはユーチューブでの動画です。その際、今の政治がいかにひどいかという話は最小限にとどめ、自分たちはどういう存在で、何がしたいかできるかをアピールしてください。わざわざ共同テーブルのＳＮＳを見ようという人は今の政治の批判はもう聞き飽きているのです。活動報告、活動日程の案内、事務所の案内（どこにあるか、いつ空いているのか、電話番号やメルアドなど連絡手段、事務所責任者の名前）、などなどの情報が大事なのです。

　福島党首は宇宙の宝です。落選は絶対あってはなりません。そのために私も微力ながら活動するつもりです。よろしくお願いいたします。（山大正一）