「現場に目を・証言に耳を」――日韓ジャーナリストの対話・特別授業参加記

ハンギョレ新聞のHPより、植村さんへのインタビュー記事

ハンギョレ新聞・日本版のHPより、植村さんへのインタビュー記事

11月20日に行われた「秋のJCJジャーナリスト講座」の一環である特別授業「日韓ジャーナリストの対話」に参加してきました。幼いころ、白金小学校ー高松中学校に過ごした宿六にとっては懐かしい場所での特別授業はエキサイティングなものでした。

日韓ジャーナリストの対話
講演会(JCJジャーナリスト講座・特別授業)は「現場に目を・証言に耳を」――日韓ジャーナリストの対話というもので、そのプログラムは第1部に映画『終わらない戦争』(2008年制作)の上映で、これは元慰安婦の女性たちの証言を取材した韓国のドキュメンタリー映画です。これほど説得力に富む映画を、どうしてユーチューブなどで無料配布が出来ていない、現状の日本の市民力に問題を感じえません。制作に要した費用や時間の労苦に報いる対価を、なんとか市民たちで集められぬものか、と毎回見る度に思った次第です。いや、映画制作当時からは研究は深められているでしょうから、新たな成果を盛り込んだ同様な映画を何とか創出したいものです。

休憩をはさみ始まった第2部は
1 元朝日新聞記者・植村隆さん(韓国カトリック大学校客員教授)
2 韓国紙『ハンギョレ』東京特派員の吉倫亨(キル・ユンヒョン)記者と植村
さんとの対談でした。

従軍慰安婦だった女性の証言をいち早く記事にした植村さんは、「ねつ造記者」という不当なレッテルをはられ、家族は脅迫され、大学の職も失うなど、窮地に立たされました。これは記者が自由に取材して書くという報道の自由を侵し、大学の自治を危うくするもの。記者は現場に足を運び、人々の証言に真摯に耳を傾けるのがイロハのイであり、記者の命ともいえます。こうした記者を脅迫することは、とりも直さず「慰安婦問題を取材すな」と圧力をかけることと同じ事ではありませんか。

数々の暴言は言うに及ばず、「娘を自殺するまで追い込むゾ!」という恫喝に屈せず、脅迫した一人を特定し、170万の損害賠償を勝ち取った植村さんご一家や、それを支えた「守る会」や弁護団のご尽力には頭が下がります。

後半の企画は、日韓の外交関係がおかしくなっている中、植村さんと韓国紙「ハンギョレ」東京特派員の吉倫亨(キル・ユンヒョン)記者との対話でした。報道の自由と慰安婦問題の現在、そして日韓のこれからの事などが語られましたが吉倫亨(キル・ユンヒョン)記者からの朴槿恵(パク・クネ)は、恐らく辞めないだろう、という言葉は印象的でした。二人の率直な対話こそ、未来の日韓市民の平和と友好に寄与するものでした。(宿六)

植村さんの次回裁判は12月14日、3時~。東京地裁103号法廷。
報告集会
参院議員会館講堂 16:15~ 17:30 *資料代500円事前申し込みは不要。

「植村裁判を支える市民の会」
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