11.3憲法大行動。岸田政権を非難!安保法制は違憲だ!

国会前と複数の場所で行動がとりくまれた

国会前とその周辺で行動がとりくまれた

11月3日の憲法交付記念日(文化の日)に国会正門前で、憲法理念を基本に、個人の尊厳が守られる社会のあり方を求めた抗議集会「11.3憲法大行動」が行われ、国会議員や市民ら約4,200人が結集した。主催は戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会、9条改憲NO!全国市民アクション。

はじめに、主催者を代表し、総がかり行動実行委共同代表の藤本泰成さん(戦争をさせない1000人委員会・平和フォーラム)があいさつした。

藤本共同代表は、「岸田政権は軍事的緊張をあおりながら軍事費倍増や敵基地攻撃能力の保持を狙っている、武力で安全は保障されない」と参加者たちへ呼びかけた。

そして日本共産党、立憲民主党、社民党、れいわ新選組の議員があいさつ。伊波洋一参議院議員(沖縄の風)からメッセージが紹介された。

メインスピーチでは杉浦ひとみさん(安保法制違憲訴訟共同代表・弁護士)、永山茂樹さん(東海大学教授・憲法学)、古今亭菊千代さん(落語家・芸人9条の会)が登壇した。

その後は青年リレートークがあり介護労働者の実感、ピースボートの訴え、大学生の「安倍国葬」・自公政治批判などが続いた。

最後に高田建さんから米韓軍事演習により北朝鮮のミサイル発射があることを伝えないマスコミ報道を批判し、憲法9条のある国が世界第3位の軍事大国を目指していることを批判した。閣議決定でなんでも決めるなと訴えた。そして行動提起があり、11月19日議員会館前行動、11月30日に日比谷野音で反戦・平和の行動の呼びかけがあり、第1部が終了した。

メインスピーカーの永山茂樹さんは、外交・防衛政策の基本方針「国家安全保障戦略(NSS)」など安保関連3文書の改定を進める日本政府を非難。改定に反対して、改憲を止めようと訴えた。

また古今亭菊千代さんは、戦争中に「国策落語」があったことを紹介。悔しい思いだが、9条にある「国民の普段の努力」をしていこう、と語った。以下は杉浦ひとみさんの訴え。

杉浦ひとみさん

杉浦ひとみさん(安保法制違憲訴訟共同代表・弁護士)You Tubeより https://www.youtube.com/watch?v=3_9J-2cEKT0

■杉浦ひとみさんのスピーチ

ウクライナ戦争は生身の人間が戦場に立たされ、戦争の残酷さを知らされた。軍隊を持たないコスタリカに学んだ。外交が大事だということを知った。

今の日本は軍事の話に持っていかれた。防衛費・軍事に力を入れる状況だ。そう思っている人は多いだろう。しかし、自衛隊や防衛省にまかせたら、彼らの仕事は軍事だからその範疇でしかできないし、平和はつくれない。2015年の安保法制で日本は攻められなくても米国の戦争に参加できるという状況になっている。

米国は台湾有事になったときに介入する方針をもっている。そうなれば日本も中国との戦争に巻き込まれ、沖縄など南西諸島は防衛ラインとして攻撃にさらされる。これだけ危険な状況にある。

私たちが起こした安保法制違憲訴訟では、裁判所はこの危険を認めていない。裁判所は当てにならず市民の力で止めるしかない。

市民はマスコミの情報を近視眼的に見てしまう。満州事変の時に好景気になると大手新聞社は事変反対ががらっと変わり、さらに1932年になると日米戦争の勝敗は、大戦を覚悟せよ等の見出しが紙面で踊り、戦争がはじまった頃に大人たちは、ほとんどが準備ができていた、戦争を受け入れていた。

私たちは情報によって変えられてしまう。近視眼的に踊らされるべきではない。どうか、視点をあげて近隣諸国の動きと日本がたどってきた歴史をみえるところまで浮遊させ、視野をひろげよう。そして平和を守ろう。

(文責編集部)

エイサー

メインのステージ2部では沖縄のエイサーの踊りが披露された


全国から4200人が参加した