新天皇の「即位・大嘗祭」は憲法違反だ!

2019年4月30日に天皇が生前退位し、5月1日に皇太子が新天皇として即位することになっています。この日、「三種の神器」などの受け渡しの儀式がなされ、新天皇が「三権の長」に対して即位を宣言する儀式が行なわれます。また秋には、10月22日に「高御座」に立って内外に即位を宣言する儀式とパレードと宴会が行なわれます。

 また、11月14日から15日にかけて、天皇の「霊」を受け継ぐ皇室祭祀「大嘗祭」のクライマックスである「大嘗宮の儀」が行われます。これらはすべて「国事行為」または「皇室行事」として、国の予算を投じておこなわれるものです。

 私たちは、一連の儀式が、憲法の「政教分離原則」「主権在民原則」からみて、多くの問題をはらんでおり、これに対する税金の支出は明らかな違憲の行為であると考え、国を相手どり、一連の儀式に対する税金の支出に対する差し止め請求と、損害賠償を求める訴訟を、昨年12月10日、241人の原告をもって東京地裁にたいしておこしました。

 私たちは、さらに全国の皆さんに、ぜひこの裁判に、原告として、あるいは支援者として加わって下さるよう、呼びかけます。第2次原告を募集します。(「即位・大嘗祭違憲訴訟の会」)

■ 12 月 10 日、東京地裁に提訴 !
すでに、マスコミ報道などでご承知のとおり、私たち「即位・大嘗祭違憲訴訟の会」は、12 月 10 日(月)午後、東京地裁に対して「即位の礼・大嘗祭等違憲差止請求」訴訟を提訴しました。

原告数は北海道から沖繩までの全国の市民や、キリスト教・仏教の宗教者など 241 人。代理人弁護士は 13 人が名前を連ねました。被告は国。請求の趣旨は、即位の礼・大嘗祭等、天皇代替わりに関する一連の諸儀式に対して、国費支出の差し止めを求め、あわせて、すでに進行している儀式の準備に対する損害賠償請求を、主権者・納税者の立場から求めるものです。

初めに訴状の概要を、代理人の酒田芳人弁護士が解説し、つづいて、呼びかけ人代表の佐野通夫さん(大学教員)、同じく呼びかけ人の桜井大子さん(女性と天皇制研究会)、一般原告から堀江有里さん(日本基督教団・牧師)が、それぞれの思いを語りました。質疑も活発に交わされました。余り大きくは無かったものの、記者会見の内容は、NHKニュースや各紙でも報道されました。

■ 2 月 25 日第1回口頭弁論へ !
ところが、その後東京地裁は、私たちの裁判を「一般民事事件」(損害賠償請求)と「行政事件」(公費支出差し止め請求)を分離して審理することにしてしまいました。簡単に言えば、本来一つの裁判を提起したにもかかわらず、それぞれ別の 2つの裁判を行わなければならなくなったということです。

弁護団は、一つの裁判として審理するように求める申し立てをしていますが、とりあえず、このうち「損害賠償請求事件」のほうの第1回口頭弁論が、2 月 25 日(月)14 時 30 分から、東京地裁 103 号法廷で開かれることになりました。現天皇の退位・新天皇の即位を目前として、いよいよ裁判が始まります。ぜひ法廷を埋め尽くし、原告の力を見せつけよう!

■ 2 月 16 日(土)訴訟の会集会へ !
裁判の開始に先立ち、訴訟の会では 2 月 16 日(土)13時 30 分から、文京区春日(後楽園)の文京区民センターにて、提訴報告と交流をかねた集会を持ちます。弁護団や呼びかけ人の発言を受け、原告同士が意見交換できるような集まりにしたいと思います。ぜひご参加下さい。

訴訟の会は、現在、第 2 次提訴に向けて原告を募集しています。委任状はブログからダウンロードできます。回りの方で、まだ原告になっておられない方を、ぜひお誘い下さるようお願いします。なお、委任状締め切りは 2 月末日です。
(会報より:「即位・大嘗祭違憲訴訟の会」に情報を提供いただきました)

第1回口頭弁論
2019 年 2 月 25 日(月) 14 時 30 分~
東京地方裁判所 103 号法廷(地下鉄霞ヶ関駅下車)
終了後、弁護士会館にて報告集会(予定)
*傍聴券抽選が 30 分前頃にあると思われます。積極的な傍聴支援をお願いいたします。

■参考
即位・大嘗祭違憲訴訟の会 http://sokudai.zhizhi.net/