緊急に国会前で座り込み 日本学術会議を壊す法人化を廃案へ!

学者・研究者・文化人たちが約40名集まり座り込み
日本学術会議を法人化する法案について、それまでの学術会議任命拒否の理由を明かさずに、政府の意向に沿わない組織を解体しようとの意図が明確となってきた。たとえば、会員の解任について新たに設けられる規定をめぐり、衆院審議で担当大臣が「特定のイデオロギーや党派的主張を繰り返す会員は解任できる」と答弁。「学問の自由や思想信条の自由を侵害するものだ」と批判が広がっている。
国会前で断続的に反対行動がとりくまれてきたが、いよいよ参院内閣委員会で与党が10日に採決、11日には成立する可能性がある状況で、6月9日、小雨が混じるなか国会前で学者・研究者と市民たちが座り込みと集会をおこなった。
集会では、学者たちが次々と発言した。元文部科学事務次官の前川喜平さんは「学術会議の独立性は奪われる、学問の自由を奪うものだ。マスコミの理解が弱い。みんなに訴えていきたい。闘いをやめるわけにはいかない」と語る。東京大名誉教授の上野千鶴子さんは「廃案しかない。わたしたちはこの国を諦めるわけにはいかない。一緒に闘いましょう」と訴えた。東京大学・本田由紀さん「政府のやることはまったく筋が通らない。私たちは批判しつづける、抵抗をつづける」とアピール。
明治大学名誉教授・黒田兼一さんは「法案では平和的復興、人類社会の福祉に貢献し、という学術会議の前文が削除されている。しかし、わたしはこの使命をつづけていく」と。さらに憲法学者で任命拒否当事者の小沢隆一さん、憲法学者・志田陽子さん、ドイツ文学者・池田香代子さん、政治学者・五野井郁夫さん、憲法学者・清水雅彦さん、東大教授・隠岐さや香さんも発言。もちろんこれら以外にも多くの人々が発言した。
また、井上哲士参院議員(日本共産党)や石垣のりこ参院議員(立憲民主党)も参加して発言した。福島みずほ議員(社会民主党)は「これは学術会議破壊法だ。思想の自由はない。廃案しかない」と批判した。
最後に全員で国会へ向けて「任命拒否を撤回しろ」「黒塗り文書を開示しろ」「学術会議の独立を守れ」「学問の自由を守れ」「学術会議法案は廃案」とシュプレヒコールをおこなった。学者・研究者約40人が参加し、全体では350人が参加した。

市民たちも思い想いに気持ちをプラカードにして参加

議員たちも連帯して発言

坂井大臣は「思想信条で会員を解任」の答弁を撤回し辞任しろとの声が

集会最後に「学術会議法案を廃案」とシュプレヒコールをおこなった