いまこそ平和と人権の教育を 講演・現場からの報告・デモ

東京・日比谷図書文化館B1コンベンションホールで

東京・日比谷図書文化館B1コンベンションホールで開催

7月20日(日)、東京・日比谷図書文化館のコンベンションホールで、《第15回「日の丸・君が代」問題等全国学習・交流集会》が開かれ、講演と報告があった。
<各地の現場からの報告>
Ⅰ.東京から ・五次訴訟 ・再任用拒否 ・スピーキングテスト・小中学校の職場の現状・小中学校のデジタル化の現状
Ⅱ.大阪から ・大阪ネット報告 ・大阪での裁判闘争 ・D―TaCの取り組み ・久保元校長の報告
Ⅲ.全国から ・神奈川・千葉・横校労・埼玉〈臨時教員採用問題〉
Ⅳ.市民から ・練馬〈自衛隊の学校介入〉〈Jアラート〉・朝鮮学校無償化問題 ・千葉〈平和教育〉・大阪から自衛隊キャリア教育について。

また、2025文科省交渉(2025.5.19)報告。「日本学術会議特殊法人化法案」廃案の闘い報告。決議文、特別決議文の提案・採択があり、その後はデモ。主催は実行委員会。

辻野けんまさん

講演する辻野けんまさん


ジョニー・Hさんのミニライブ

ジョニー・Hさんのミニライブ


各地からの報告が続く

各地の現場から報告が続いた


花輪さんから文科省交渉報告があった

花輪さんから文科省交渉の報告があった

■集会・デモ報告

 午前中は、辻野けんまさん(大阪公立大学准教授)が、「〈国際化〉を謳い〈国家化〉する公教育」と題して講演を行った。講演は、1.自己紹介&研究紹介 2.教員の「教育上の自由」論の視角 3.教育権論争と教職専門性の課題 4.公教育の人間化 5.ポスト国民国家時代の福祉社会と教育 という5つの小タイトルで話された。

 午後は、ジョニー・Hさんのミニライブで始まり、東京・大阪・首都圏・市民運動のブロックに分けて17名から報告があった。
 
 最後に、アメリカのイラン攻撃を糾弾し、ガザの人道危機の救済を訴え、全ての戦争の終結を求める「特別決議」と、迫りくる戦争の危機の中で共に力を合わせを守り発展させる「集会決議」を採択した。

 集会終了後、16:45から日比谷公園~東京電力本社前~数寄屋橋交差点~鍛治橋手前まで40名でデモを行った。集会は、86名参加。(オンライン参加者は200名)
(文・写真 吉田晃)

数寄屋橋交差点を横切るデモ隊

数寄屋橋交差点を横切るデモ隊


信号待ちの観光客が写真撮影

信号待ちの観光客が写真撮影


以下

集会の呼びかけ文を抜粋する。

<第15回「日の丸・君が代」問題等全国学習交流集会への賛同と参加の呼びかけ>

「日の丸・君が代」への強制反対!自由で人権を尊重する教育を!              
新たな世界戦争の危機に直面するなかで
平和を求める社会と教育の、実現を!

<全ての戦争を中止し、世界平和の実現の社会と教育を>

 2025年1月にアメリカでトランプ大統領が就任し、様々な大統領令を乱発している。これにより世界は混乱し、世界秩序と国際法が否定されている。カナダとグリーンランドの領有を脅しで宣言するなどは世界を混乱に陥れている。

特に、人権侵害を許容し、戦争推進を煽っている政策は許せない。パレスチナのガザに対するイスラエルの侵略と虐殺を擁護する政治姿勢は、国際法を無視し「世界秩序」の混乱をもたらせている。5万人を超えるパレスチナ人の死者は、ジェノサイドといわれる歴史的な戦争犯罪であり、許されない行為だ。このイスラエルの虐殺をトランプは公然と支持表明し、破壊されたガザの土地の再開発を宣言するなど、侵略行為の意図を露わにしている。

また、ウクライナ戦争にも介入して、侵略者であるロシア擁護の姿勢を公言し、ウクライナの土地に埋蔵されているレア資源の権益を主張しており、帝国主義的な野心を露わにしている。そして許すことのできない人権侵害は、アメリカ国内での移民狩りとも言える不法移民対策だ。移民を収容所で監禁するやり方はナチスドイツのユダヤ人狩りを彷彿されるものだ。

わたしたちは第二次大戦後に形成されてきた世界秩序と国際法を無視したトランプ政権の政策と、イスラエルやロシアの侵略行為を許さない。同時に、急速な日本の軍事力強化に」反対する。旧教育基本法が示したように、世界の平和と人権の擁護は教育によって実現するものであることを改めて確認するものである。

<強制に始まる「教育」は崩壊しつつある>

 東京都教委による「10.23通達」が発出されて22年が経過した。「日の丸・君が代」の強制に始まる教育の体制は、命令と支配による教育であり、異議を許さない教育の体制であった。このために処分された教職員は累計で約484名にもなり、学校組織は管理と支配の場に変えられてきた。そして、この通達以降、主幹や主任教諭などの中間管理職が新設され、上位下達の学校組織を作り上げた。

他方で、2000年に東京都の導入で始まる業績評価は、その後も全国に拡大された。職員会議を中心とした協働の教育は、教職員が個人で競い合う営為に変えられてしまった。このようにして教育は、競い合い管理と支配の組織となり、今日に至り、教育は崩壊の過程に入ろうとしている。教員不足は2000人を超えている。2023年度病気休職小中教員は7000人を超えている。教育職はブラック化し、教育現場の過酷な労働実態がその要因と考えられている。2021年度の公立学校の教員の精神疾患を理由にした休職者は過去最多の5897人であった(東京新聞2023.7.29)。都教委によると、2022年度に都教委が正規採用した新任教諭2429人のうち、108人が同年度末までに退職したという。離職率の4.4%は、過去10年間で最も高かった。教職を志望し、実際に教員になって理想を裏切られたことになる。

子どもの状況も深刻であり、不登校の小中生は最新で34万人を超えており、教職員と子どもの両方で深刻化している状況は、教育の崩壊状況とみてよいだろう。

<強制の「教育」から自由で平和を求める教育を>

現在、教育はGIGA スクール構想などICT 教育が前面に出てきている。児童生徒たちはタブレットを使い、授業を受けている。マイナンバーにより成績や健康・生活までも管理される状況になっている。教育は新たな段階に入ったといわれているが、教育の本質は変わるものではない。戦争とジェノサイトの時代になって、人権を大切にする教育こそが求められている。私たちは改めて憲法で示された平和を求める教育の実現が求められるべきである。

第15回集会では全国からの報告を予定している。子どもたちを再び戦場に送らないために、声をあげ行動をしていく。本集会がそのための力となるように実行委員会では企画し、皆様のご賛同と参加を呼びかけます。

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