表現の自由を否定する「国旗損壊罪」 排外主義・同調圧力を強化
参政党は10月27日、日本国旗を破いたり、燃やしたりすると罪になる「日本国国章損壊罪」を新たに盛り込んだ刑法改正案を参院に提出した。自民党と日本維新の会も同様の刑事罰創設に前向きだ。高市政権は国民の「批判」を抑えたい思惑があるという(東京新聞デジタル 2025年11月6日)。
これまでも「国旗損壊罪」は2012年に廃案に、また2020年~2021年にもあった。憲法学者の志田陽子さんは現状でも積極的な損壊行為は、現行のままでも器物毀損(きそん)となり、また業務妨害(公務執行妨害)ともなる、として不必要だと説明する。そして、この刑事罰の新設を必要とするだけの「立法事実」はあるのだろうか、と問いかけ<この点について、参政党はインタビューに答えて、参政党の選挙演説中に日の丸の旗に×印を付けて掲げていた人々がいたと語っている。これが「立法事実」なのだとしたら、この法案はまさに「政治的表現」そのものへの刑事規制ということになる。
選挙演説中の聴衆の反応表現(ヤジ)で、演説への物理的妨害とはいえない程度のものを警察が抑えることは、警察の職務権限に含まれないことが、「北海道警ヤジ排除事件」の最高裁判決で確認されている>ここでは選挙演説中の聴衆の各種表現が「表現の自由」として認められている。
https://www.ben54.jp/news/2966
「国旗損壊罪」はマイナスしかない。たとえば今日のマンガやアニメなどのコンテンツに日本の国旗が登場することは珍しくないが、それが「国旗を汚した」と難癖をつけられる可能性は否定できない。さらに「白地に赤丸の構図」も駄目だということになり、表現が萎縮・阻害されるのは明らかだ。精神的自由や人格の自由、表現の自由をなんとか抑え込みたいという高市政権の策動に反対していこう。(編集部)

衆議院第2議員会館前でシュプレヒコールをおこなった

伏見さん(主催者)からあいさつがあった
「国旗損壊罪」反対!国会前行動
12月15日の11~12時、衆議院第2議員会館前で、都教委包囲首都圏ネット呼びかけの「国旗損壊罪」反対!国会前行動が行われた。限られた期間での宣伝だったにもかかわらず、「日の丸・君が代」強制反対を闘ってきた教育労働者を中心に約25名が参加し、それぞれの思いを語った。
今国会では審議されなかったようだが、参政党だけではなく、自民・維新も法案を出す準備をしており、国民民主も同調しかねない。「スパイ防止法」も含めて、日本の排外主義・侵略国家化を一層推し進める策謀が準備されている。来年は、「台湾有事」を口実に、日米軍事基地のさらなる強化・自衛隊の侵略軍隊化とともに、軍事産業の肥大化などと闘うことになりそうだ。
(文・写真 吉田晃)

あいさつする根津公子さん
