富士と熊本に長射程ミサイル配備 日本各地に「敵基地攻撃」体制が

長射程ミサイルを静岡・富士駐屯地に31日配備 「反撃能力」の一つ 説明会は実施せず (ANN/テレ朝 youtube より)

長射程ミサイルを静岡・富士駐屯地に31日配備 「反撃能力」の一つ 説明会は実施せず (ANN/テレ朝 youtube より)


防衛省は3月10日、有事の際の「反撃能力」(敵基地攻撃能力)になり得る新型の長射程ミサイルを、31日に陸上自衛隊富士駐屯地(静岡県)の特科教導隊へ配備すると発表した。地元住民向けの説明会や装備品展示は予定していないという。

 配備されるのは、地上発射型の「高速滑空弾」。グライダーのように変則的な軌道を描き、迎撃されにくいとされる。射程圏は数百キロに及ぶ。富士駐屯地で試験が進められていた。

 陸自にとって全く新しい装備品となるため、火力戦闘の教育部隊である教導隊で実践的な運用を図るとともに、効果的な教育方法も検討していく。防衛省は2026年度に陸自の上富良野駐屯地(北海道)と、えびの駐屯地(宮崎県)にも配備する方針だ。(毎日新聞 2026/3/10)

 
熊本への長距離ミサイル配備は、3月7日に静岡の陸自富士駐屯地を出発し3月9日、陸上自衛隊健軍駐屯地(熊本市東区)に到着した。配備するのは地上発射型の国産ミサイル「12式地対艦誘導弾」を改良した「能力向上型」で、射程は約1000キロ。中国東部沿岸・北朝鮮のほぼ全域を射程に収めるという。

駐屯地前には配備に反対する市民らが、「長射程ミサイル配備撤回」「反 軍拡」などと書かれた横断幕やプラカードを掲げ抗議行動をおこなった。熊本県の知事や市長に事前連絡のない不意打ち的搬入であった。

この後は航空自衛隊の百里基地(茨城県小美玉市)や横須賀基地を母港とする護衛艦「てるづき」に配備される予定だ。これらは安全(?)な場所から、敵の艦艇や基地などを攻撃できる「スタンド・オフ・ミサイル」というもの。

これらは専守防衛ではなく、「敵攻撃」を強化するものだ。当然ながら、配備された地域は攻撃対象をともなう。日本各地の攻撃ミサイルを配備する計画に反対しよう。(編集部)

静岡でのミサイル配備反対する横断幕が会場に飾られていた

静岡でのミサイル配備反対する横断幕が会場に飾られていた


抗議行動を提起する木元さん(右)

抗議行動を提起する木元さん(右)


3.8 長射程ミサイルの配備を許すな! 竹内康人さん講演集会

3月8日(日)の午後、文京区民センターで、竹内康人さんを講師に東富士演習場の歴史と長射程ミサイルのついての講演が行われた。主催は、大軍拡と基地強化にNO!アクション。

司会の池田さんから、今夜か明日未明に、熊本の健軍駐屯地に長射程ミサイル搬送車が運び込まれようとしていて、熊本の健軍駐屯地前での阻止行動が呼びかけられているとの話があった。ついで、木元さん(すべての基地に「NO!」を・ファイト神奈川)や杉原さん(武器取引反対ネット)さんから、横須賀や防衛省前での抗議行動の提起も行われた。

その後、竹内さんから、「富士への長射程ミサイル配備を問う」と題した講演。レジュメの見出しは、《1.戦争ができる国から戦争をする国へ (1)「武力の行使新三要件」と2015年戦争法 (2)安保三文書の改定  
2.東富士演習場の歴史 (1)陸軍富士裾野演習場 (2)米軍と東富士演習場 (3)東富士での日米共同訓練と104訓練 
3.東富士のミサイル基地化 (1)富士への長射程ミサイルの配備 (2)陸自と米軍が国道を封鎖してロケット砲射撃 (3)大分・湯布院に第二特科団新設 
4.富士を戦争の拠点にするな》というもの。

講演の終わりに、ギターを弾きながら、「戦争準備 絶対反対」というオリジナルソングを熱唱された。最後に、この日の集会後18時~19時、防衛省に健軍駐屯地への長射程ミサイル搬送車の配備を行わないよう申入れ行動が提起された。集会参加者は、約50人だった。

(文 写真 吉田晃)

ギターを弾きながら歌う竹内康人さん

ギターを弾きながら歌う竹内康人さん

熊本への長射程ミサイルの配備に反対するアピールもあった

熊本への長射程ミサイルの配備に反対するアピールもあった