文学 Archive

尹東柱の生まれた場と時を考え、朝鮮移民の暮らしを振り返る

2月19日に「公開講演会 詩人尹東柱とともに・2023」がオンラインで開催された。植民地下の朝鮮から立教大学に留学し、短いながらも学生生活を過ごした詩人尹東柱(ユン・ドンジュ)は韓国で国民的詩人としてよく知られている。 […]

薄れゆくオモニの記憶と済州島の出来事

墨田区の菊川駅(都営新宿線)に、ミニシアター映画館「Stranger(ストレンジャー)」がある。2022年7月オープンで、このあたりには珍しいおしゃれでセンスの好いハコだ。そこで2022年の邦画セレクションの特集があり、 […]

人柱にされた「特攻」を考える

12月18日に中野区産業振興センターで『川端康成と「特攻」没後50年に思う』というタイトルで講演会が開かれた。講師は作家の多胡吉郎さん。主催はABC企画委員会。 集会のチラシに主旨があるので紹介しよう。「2020年は川端 […]

元少年死刑囚永山則夫、そして山上容疑者

東京・赤羽に「青猫書房」という素敵な本屋がある。赤羽というと大衆酒場と庶民の街というイメージだが、そんな住宅街のなかにこどもの本や絵本を揃えた本屋が現れる…と偉そうに書いたが、実はたまたま「第7回 永山則夫が残したもの」 […]

沖縄の「命どう宝」という言葉。その意識が大切

10月13日に「沖縄のいま、そして…」と題した集会が参議院議員の伊波洋一さんと元岩波書店社長の岡本 厚さん迎えてエデュカス東京で開かれた。主催は沖縄戦の史実歪曲を許さず沖縄の真実を広める首都圏の会。 大江健三郎『沖縄ノー […]

大衆文化にみる日本の戦争―軍事教材や軍国美談、映像メディアでたどる「銃後の戦争」

夏になると戦争のドキュメンタリー映画が公開されたり、放送される。私はテレビを持っていないので、放送は見逃すというか見れないのだが、放送や映画の配信サービス(見放題のサブスクリプションサービス、いわゆるサブスクなのだが)が […]

踊りによる戦争の表現―現代舞踊「緑のテーブル」

高校時代の教科書だったと記憶しているが、演劇の歴史で奇妙な仮面を被ってポーズをとっている数人の写真があった。キャプションで「緑のテーブル」という文言が付されていて不思議な印象を受けた。 それからだいぶたって、ピナ・バウシ […]

統制下における反戦:表現・言論活動―広島を中心に

4月16日(土)午後1時30分より図書館九条の会の学習会が「マスコミへの圧力と表現の自由」と題して中央区新川にある日本図書館協会研修室で開かれた。主催は図書館九条の会。集会は武蔵大学社会学部教授で元NHKで映像ドキュメン […]

マチズモの風見鶏:戦後日本の社会と石原慎太郎

石原慎太郎元都知事(以下石原)が2022年2月1日に亡くなった、そもそもあまり文章を書く意欲が沸かない人物であり、結果として評価することになるのでは、とその気はなかったが、マスメディアが「賛美報道」を流しており、まさにフ […]

在日コリアン三世にとって「祖国」とは? 『荒野の向こう側』姜龍一

力道山や大山倍達をはじめとして朝鮮半島出身者や在日コリアンが格闘技やスポーツの世界には多いという。プロレスファンならば大木金太郎、星野 勘太郎や長州力、前田日明などが思い浮かぶだろう。在日コリアンを描いた映画『パッチギ! […]